AIエージェントの判断基準を3つに絞ったら、迷いが減った話
AIエージェントへの指示は、長く書けば正確になるわけではありません。現場で効いたのは、判断基準を三つに絞ることでした。 初めて使うと、例外や注意事項をすべて指示文へ入れたくなります。でも、ルールが増えるほど優先順位が曖昧になります。人が読んでも迷う指示は、AIエージェントも迷います。 そこで「そのまま実行する」「人に確認する」「何もせず止める」の三つに分けました。仕事の境界が一気に見やすくなります。 実行する条件を先に書く ある店舗では、在庫が少なくなった商品の確認をAIエージェントに任せていました。販売数と現在庫を見て、発注候補を一覧にする仕事です。 最初の指示には、季節、仕入れ価格、売れ行き、保管場所、担当者の経験など、多くの条件が入っていました。結果を見るたびに理由が違い、担当者もどこを確認すればいいか分かりませんでした。 そこで、通常の実行条件を一つにしました。「過去四週間の平均販売数より現在庫が少ない商品を候補にする」です。 ここで大事なのは、AIエージェントに発注まで任せなかったことです。条件に合う商品を集めるところまで。判断の入口を単純にしたので、結果も比較しやすくなりました。 確認と停止を分ける 次に、人へ確認する条件を決めました。仕入れ価格が前回より上がっている商品と、販売実績が四週間に満たない新商品です。 そして、何もせず止める条件も決めました。在庫データが更新されていない、商品コードが一致しない、販売数が空欄になっている。この場合は推測で補いません。 確認と停止は似ていますが、意味が違います。確認は、必要な情報がそろっていて、人の判断を待つ状態。停止は、仕事を進める前提が足りない状態です。 この二つを混ぜると、担当者の確認箱に不完全なデータが増えます。分けておくと、確認すべき仕事だけが残るんですよね。 三つの基準を短く保つ 運用を始めた後、新しいケースは必ず出ます。そのたびに長い注意書きを足すのではなく、まず三つのどこに入るかを決めます。 実行条件に入るなら、通常ルールを一つ修正する。人の判断が必要なら、確認条件へ加える。前提不足なら、停止条件へ加える。それでも分類できない場合は、AIエージェントへ任せる仕事そのものを見直します。 初心者が最初に作るべきなのは、詳しい指示書ではありません。実行、確認、停止を一行ずつ書いた小さな判断表です。 あなたの会社でも、毎週繰り返している作業を一つ選び、この三行を書いてみる。それだけで、AIエージェントに任せられる部分と、人が持つべき判断が見えてきます。